大和川付替えによって開発された安中新田-会所屋敷
- 旧植田家住宅は、旧大和川主流である長瀬川左岸(旧大和川の左岸)にあり、宝永元年(1704)の大和川付替えによって開発された「安中新田」の会所(屋敷)の地を継承したものです。
- 建造物としては、主屋、道路に面し周囲を区切る表門とその右脇の土蔵1、奥の主屋と接続する土蔵2、控舎(番部屋)などがあります。
- 「会所屋敷」の建物は、大和川付け替えによる新田開発以降の建造物となり、主屋と土蔵1は江戸時代後期のもので、主屋の土間部分は会所当時の姿を留めている可能性があります。
また、表門と控舎は明治中期、土蔵2は大正後期の建築と考えられます。
- 大阪府下にあった新田会所の多くは失われており、会所の建物と地を継承した旧植田家住宅は、江戸時代の集落の成立とともに高く評価され、現在の歴史景観からみても貴重な建造物といえます。
- 平成18年(2006)3月 「国登録有形文化財」に登録
- 平成18年(2006)6月 絵図※の発見により「八尾市指定文化財」ならびに「史跡」に指定
- 平成21年(2009)5月 「安中新田会所跡 旧植田家住宅」公開
- ※植田家所蔵の資料の中から発見された正徳元年(1711)の『安中新田分間絵図』(展示室にて常設)には、現在の建物がある位置に「会所屋敷」と表記され、これにより植田家が支配人になる以前から会所として使用されていたことが判明しました。